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コロナウイルス禍で旅行先選びの選択基準が変わった消費者は98%

コロナウイルス禍で旅行先選びの選択基準が変わった消費者は98%

コロナウイルス感染拡大防止で宿泊施設に期待したいことは?質問の回答(回答数1003名)は下記。

(宿泊先選び:複数回答可)

1位 コロナウイルス対策がしっかりしている宿に泊まりたい(53.5%)
2位 非接触で独立した離れタイプの宿泊施設に泊まりたい(37.7%)
3位 グランピングなどの屋外型宿泊サービスに泊まりたい(31.4%)
4位 総合的な大型旅館やホテルに泊まりたい(7.0%)

コロナウイルスの感染拡大予防策がしっかりととられている施設を選択するという回答が53.5%。消毒作業やアルコール除菌液の貸与や部屋食対応などの徹底を求める消費者が多いことがうかがえます。

独立型の離れタイプの宿泊施設やグランピング施設が、2020年3月頃から3密回避が可能な宿泊業態として人気を集めているとの報道も多数ありました。

今回の調査結果でも、その傾向が続いており、今後も「貸別荘」、「コテージ」、「離れ型旅館」、「グランピング」、「キャンプ」などの宿泊施設の人気が継続しそうです。

 

(移動手段など:複数回答可)

1位 バスや電車の利用は心配(36.5%)
2位 飛行機の利用は心配(31.6%)
3位 そもそも旅行に行く気になれない(10.9%)
4位 以前と旅行の考え方は変化がない(2.0%)

長時間の他人との“密”を連想させるバスや電車の利用に不安を感じる回答が多く36.5%と上位になりました。飛行機については「安全だと聞いたことがある」などの意見がある一方で、31.6%の方が不安を感じるという結果に。

そもそも現時点のコロナウイルス感染拡大下では、当然かもしれませんが「旅行にそもそも行く気になれない」という回答も10.9%ありました。

「旅行に対する考え方に変化がない」と答えた方はわずか2.0%となりました。この数か月のコロナウイルス感染拡大の影響で、ほとんどの消費者(98%)の旅行に対する選択基準や価値観は大きく変化したことが改めて確認されました。

 

(旅先選びや旅の形態など①:複数回答可)

1位 東京、大阪など都会への旅行は控えると思う(50.3%)
2位 TDL、USJなどのテーマパークは行先に選びづらい(49.9%)
3位 団体旅行は行きづらい(40.8%)
4位 海外旅行には当面いけない(35.1%)
5位 ビュッフェや大宴会場利用のホテルは選びづらい(27.4%)

 

7月16日に「Go To キャンペーン」東京都のキャンペーン対象除外が決定しましたが、感染拡大がおさまらない都会への旅行を避けたいといった回答が過半数(50.3%)を占めました。

また、多くの人が集まるイメージが強い東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパン大阪は行先に選択しにくいといった回答が半数近く(49.9%)となっており、コロナウイルスの感染拡大が落ち着かない限りは、厳しいTDLやUSJは厳しい運営状況が続くと予想されます。

また、仮に「可能となっても、すぐに行く気になれない」の回答割合は団体旅行が(40.8%)や海外旅行が(35.1%)を占めており、旅行代理店や航空関連企業の苦境は今後も続くことが予想されます。政府や金融機関の支援が継続的に必要になりそうです。

 

(旅先選びや旅の形態など②:複数回答可)

1位 移動距離の短い、自宅から近い旅先を選びたい(39.7%)
2位 自然に近いアウトドアキャンプやグランピングに行きたい(29.9%)
3位 可能になれば海外旅行に行きたい(7.5%)
4位 大都会の観光に行きたい(3.5%)
5位 特に変わらない(2.7%)

 

旅先や旅の形態に関する意向調査では、「移動距離の短い、自宅から近い旅先を選びたい(39.7%)」がトップになりました。別の消費者調査では、旅行の移動手段に関する質問で「マイカーでの旅行を考える」が最も回答数が多く、「近距離のマイカー旅行」が今後しばらくの間は主流の旅行形態となりそうです。

「可能になれば海外に行きたい」と答えた人はわずか7.5%となり、2週間の自宅待機が必要になることを心配することや、日本をはるかに上回る外国の状況を見聞きし、「当分は海外には行けない」と考える方がほとんどという状況のようです。

 

今回の調査結果で明らかになったことは、大半の消費者の旅行や観光を選ぶ基準が大きく変化したことです。

非常に困難なことですが、宿泊事業者など観光関連産業はスピード感をもって、この変化に対応する必要がありそうです。

「Go To キャンペーン」など国の補助制度も必要かもしれませんが、価値観が変化してしまった観光客を呼び戻すためには、値引きだけで不十分で、長続きしないと思われます。

Withコロナ時代に適した施設づくりへの改修予算や運営体制づくりなど、政府の補助のあり方も柔軟に考えていくことが必要となりそうです。

 


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