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PFI・指定管理制度におけるグランピング事業の可能性

新規事業の開発担当者や不動産開発に関わっておられる方は、近年、「PFI」といったキーワードをよく耳にされているのではないでしょうか。
PFI手法を取り入れたグランピング施設も国内にちらほらと開業しつつあります。
今後PFI手法を取り入れた公募案件も増加することが予測され、グランピングを経営している事業者にとっては、大きなビジネスチャンスとなりそうです。
また行政サイドの視点でも、グランピング事業は初期投資や開発期間、地域経済への貢献という点において公園の利活用や遊休地活用で有力な選択肢であり、PFI事業における中心的な事業となる可能性を秘めています。
PFI事業に関する理解を深め、地域活性化を官民が連携して実現していく時代がもうすぐそこに来ています。

今回の記事では。PFI事業の定義やグランピング施設の展開事例を紹介していきます。

PFIはいつ、どこで生まれた手法?

PFIとは、英語の「Private Finance Initiative」の略称。

イギリスのサッチャー政権時代の1992年に「小さな政府」を目指す手法として考案されました。
公共施設の設計、施工、維持管理、運営などに民間の資金やノウハウを活用することで、効率的な公共サービスの提供を実現し、行財政改革を推進する目的で用いられています。
日本では1999年に「PFI法」が施行され、取り組みが開始されました。

 

PFIとPPPの違いはどこ?

PFIに類似したキーワードとして「PPP」があります。これは英語の「Public Private Partnership」の略で、官民がパートナーとして連携、協力して事業に取り組む手法です。
PFIでは、事業計画については行政が作成し、資金やノウハウを提供する民間事業者を入札などで募集するのに対し、PPPは事業の企画段階から民間事業者が参加する点に違いがあります。

ただし、官民が連携して事業をおこなうという意味ではほぼ同じであるため、海外ではPFIも含めてPPPと称するのが一般的だそうです。

 

本協会が支援しているPFI手法を活用したグランピング施設がまもなく開業

2021年春、多種多様な温泉で人気の大分県別府市で九州初のPFI方式を活用したグランピング施設がオープンします。
下記は事業開発に主導的な立場で関わっておられます長大様のHPから引用させていただきました。

近年、大都市圏への一極集中を是正し地方の活性化に向けて様々な施策が取られている中、PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)は、官民が協同し効率的かつ効果的に質の高い公共サービス等を提供、実現する手法として大きな期待が寄せられています。
長大(当社)は、1999年にPFI法が施行されると、建設コンサルタント業界で先陣を切る形で専属部署を立ち上げて参入、現在までトップクラスの実績を誇って参りましたが、この度、新たな手法としてのPark-PFI(公募設置管理制度)事業に事業者として参入いたしました。
Park-PFIは、都市公園法に基づく民間活力による新たな都市公園整備手法です。都市公園において各種便益施設の設置・管理・運営を行い、その収益を公園整備に還元することを条件に、公園事業を一体的に行うものであり、地方創生の推進に資する有効な手法として注目されています。
今回、当社が新たに参入する事業は、大分県別府市内の別府温泉に隣接する鉄輪(かんなわ)温泉地区にある、「鉄輪地獄地帯公園」の一角を対象とするものです。運営施設として、グランピング※、バーベキュー等の整備に加えて、特定公園施設(一般の公園利用者が利用できる箇所)として、トイレ棟、エントランススペース、有料駐車場の整備を予定しています。なお、本事業に関連して、当社が参画するSPC(特別目的会社)は別府市との間で、事業期間が20年にわたる基本協定を締結しております。
当社は、グループを挙げて本事業に取り組み、インバウンドを通じた海外をも含めた知名度の向上など、地域の活性化へ貢献してまいります。
今後とも長大グループの地域創生、まちづくり事業に資する『サービス・プロバイダ』としての展開に是非ご期待ください。(株式会社長大さまHP引用)

今回、別府市で計画されているグランピング施設は14棟のドームテントと別府名物の地獄蒸しが体験できるBBQスペースが設置される予定です。
敷地内には温泉が噴気しており、グランピングサイトには全室、天然温泉の個別風呂が設置される計画です。

眼前には、奇勝として著名な由布岳を眺めることができ、福岡や熊本からのアクセスも良好ですので、九州屈指の人気グランピング施設となりそうです。

全国グランピング協会のグループ企業である㈱にしがき(マリントピアリゾート事業部)が企画段階からアドバイス等の面で支援をさせていただき、開業後も同じくグループの㈱ブッキングリゾートが集客面の支援をさせていただく予定となっております。

 

PFI手法を取り入れたグランピングの事例(泉南りんくう公園)
大阪府の泉南市にも2020年PFI 手法を取り入れたグランピング施設が開業しています。

以下は泉南市公式サイトからの引用です。

泉南市は、関西国際空港の南部約3分の1を市域に含む臨空都市です。この関西国際空港の対岸には、泉佐野市・泉南市・田尻町の2市1町にまたがる広大なりんくうタウンが整備されています。
りんくうタウンのシンボル緑地部及びシーサイド緑地部には、大阪府がりんくうタウンまちびらき時に整備した「府営りんくう公園」があり、府民の憩いの場として機能しています。一方、この「府営りんくう公園」のうち、泉南市域においては整備が進んでいない状況が続き、いまだ有効活用がなされていませんでした。
泉南市は、この開園されていない泉南市部分を借り入れ、新たに都市公園「泉南りんくう公園(愛称:SENNAN LONG PARK)」を設けてにぎわいを創出し、レクリエーションゾーンとして再生させ、泉南市のまちづくりの拠点とすることをめざしています。また、併わせて、近年増加傾向にあるインバウンド観光への対応強化を図ることもめざしています。
この公園整備等事業は、「泉南市が大阪府から無償で借り受けた公園用地を、事業者に無償で貸し付け、民間の資金やノウハウにより都市公園の整備、維持管理及び運営を実施し、事業者は、本事業から得られる収入によって総事業費を賄う」独立採算型のPFI事業です。

こちらの泉南市のプロジェクトは未整備だった大阪府の公園用地を泉南市が無償で借り受け、泉南市が大和リースを代表企業とする企業グループに公園の整備や維持管理、運営を委託しました。総工費は約23億円。大和リースが主導的な役割を担い、グランピング施設やキャンプ施設、アスレチックなどを整備しており、2020年OPENと同時に話題のスポットとして賑わいを創出しています。

本プロジェクトは行政関係者からも公費を投入しない事業として注目を集めています。

 

指定管理とPFIの線引きについて

個人的には、民間事業者が資金投下してでも事業を実施したいと考える案件であれば、どんどんPFI方式を採用すべきだと考えています。
実際に視察をした折に感じたことですが、別府市、泉南市のいずれの案件地もグランピング事業を行うのに適した条件を備えており、民間企業がリスクをとるだけの価値がある場所と感じました。

逆にグランピングに適さない都会から遠く離れすぎた立地では、PFI手法を導入するのは難しく指定管理制度が適しているように思います。
また、グランピングの事業特性として「収益性が高く、投資回収期間が短い」という点からも、グランピングであれば、他の事業と比較しても、より広いエリアでPFIが活用できる可能性があります。

行政関係者の方にはぜひ、「公費投入し続けている公園施設等がPFI方式に移行できないか」をご検討いただきたいと思います。
特に周辺人口が多いエリアは、ほぼ例外なくPFI方式に移行することが可能で、公費負担を軽減することができます。
全国グランピング協会では、案件地の視察とPFI方式への移行が可能か否かのご相談も承っております。ぜひ、お気軽にご相談ください。

 


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