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㈱にしがき 2022年は20施設を開業!グランピング業界最大手の年商50億円規模へ

あけましておめでとうございます。

2022年シーズンがスタートしました。オミクロン株によるコロナ再流行が懸念される中、コロナ禍でも順調な集客状況を示したグランピングに再度注目が集まりそうです。

グランピング業界のトップシェア企業である、㈱にしがきグループは、2022年、一挙20施設の開業を計画しています。2022年の業界動向を予測しつつ、ご紹介したいと思います。

参考URL:「高規格グランピング」の積極展開を通じリゾート宿泊事業の上位マーケットを掴み安定経営を目指す(月間レジャー産業2022年1月号より:総合ユニコム)
https://www.sogo-unicom.co.jp/leisure/mag/202201/04.html

 

2022年シーズンは過去最多のグランピング施設が開業

コロナ耐性が強いグランピング業界に多くの事業者が注目しています。
2022年は、グランピング業界においては、新規開業件数が過去最高水準になることが見込まれています。

特に2021年3月から始まった事業再構築補助金制度に多数のグランピング事業が採択されており、その数は既に200件を超えています。採択を受けた事業の多くが、2022年中の開業を目指していることもあり、大幅な施設数の増加が見込まれています。

 

事業再構築補助金におけるグランピングの採択件数

事業再構築補助金においては、第3次の補助事業まで採択結果が発表されています。
「グランピング」のキーワードを含む採択件数は下記の通りです。

 

【“グランピング”のワードを含む採択事業件数】

採択結果 北海道・東北 関東・甲信越 東海・北陸 関西 中四国 九州・沖縄 合 計
第1次 23 54
第2次 25 17 20 11 11 88
第3次 33 12 14 19 12 94

 

採択されているのは、ほぼグランピングをテーマにした宿泊事業です。

一部、飲食業体やテント製造業など、宿泊業に分類されない事業も含まれますが、9割以上は宿泊業態です。

他にも、グランピングのワードは含まないものの、アウトドアニーズを狙った宿泊業の採択事業も多数あるため、グランピング業界の市場規模は大幅に伸長することが窺えます。
特に関東・甲信越エリアでは、80件を超える補助事業が採択されています。

 

グランピング業界最大手㈱にしがきグループの2022年度の開業施設

全国グランピング協会の運営母体である㈱にしがきマリントピアリゾートグループにおいても、2022年は関東圏、関西圏を中心に大小20施設の開業が計画されています。

下記はその一覧になります。

施設名(仮称含む) 所在地 施設概要 開業時期
オーシャンテラス千葉鴨川 千葉県鴨川市 プライベートプール・天然温泉付きヴィラ2棟とドームテント4棟の複合施設。全棟オーシャンビュー。共同で利用できるオーシャンビューのサウナも整備予定。 2022. 3月
グランピングヒル茨城土浦 茨城県土浦市 眺望の良い傾斜地を活かしたグランピング。オリジナル設計のテント膜構造のグランピング10棟とドームテント5棟の施設構成。愛犬同伴可能。桜や紅葉が楽しめる。 2022. 3月
渓流グランピング富士忍野 山梨県忍野村 忍野八海から流れ出す桂川沿いに全8棟。プライベートプールを配したヴィラタイプやオリジナル設計のテント、ドームテントによる施設構成。全棟に天然温泉風呂を完備。 2022. 3月
グランピングBIWAKOテラス 滋賀県高島市 全20室の関西最大級のグランピング施設。琵琶湖沿いのロケーションを活かした各種アクティビティを提供予定。ヴィラやホテル客室は天然温泉も完備。 2022. 3月
グランマーレ田井宮津 京都府宮津市 宮津田井ヨットハーバーの敷地内にドームテント型グランピングを5棟整備。フィッシングやマリンアクティビティを特徴とするマリーナ併設型施設。 2022. 5月
MAKINOレイクヴィラ 滋賀県高島市 600㎡超の敷地面積にゆったりと整備されるプライベートヴィラタイプのグランピング施設。プライベートプール、天然温泉を完備。眼前は美しい琵琶湖ビュー。1棟単独ヴィラ。 2022. 5月
グランピングヴィレッジ千葉富津 千葉県富津市 千葉県富津市の廃校跡地に整備される全20棟のグランピング施設。ドームテントにくわえ、プライベートプールや温泉を完備したヴィラタイプの客室棟も整備予定。 2022. 7月
Glampingメタセコイア並木 滋賀県高島市 滋賀県の人気観光スポットメタセコイア並木通りの中心部に位置するグランピング施設。全5棟の個性的な木造建築物のグランピング施設で天然温泉風呂を全棟に整備予定。 2022. 夏
グランドーム静岡伊豆 静岡県東伊豆町 個別の天然温泉露天風呂を完備したドームテント型グランピング施設。全7棟の計画。東京や神奈川の都市部からアクセス良好な東伊豆町の高台に位置しており、オーシャンビュー。 2022. 夏
SPA&Glamping 南房総 千葉県南房総市 敷地面積3500㎡に4棟のみを整備する広大な専有面積が特徴のグランピング。プライベートプール、天然温泉風呂を配したグランピング施設。愛犬同伴型。 2022. 夏
Glamping 広島三原 広島県三原市 平成30年に閉鎖した大和サイクリングターミナル跡地を活用したグランピング施設。ドームテント・コクーンテント・キャンピングカー専用サイトを配した施設構成。 2022. 夏
Glamping AWAJI松保 兵庫県淡路市 小高いオーシャンビューの3000㎡の敷地にプライベートプール、天然温泉を配したヴィラタイプ2棟とドームテント3棟のグランピング施設。 2022. 夏
Glamping グリーンテラス 兵庫県淡路市 オーシャンビューの丘陵地に位置する2700㎡の敷地にドームテントとオリジナル設計のテントを配備。全6棟。全室に温泉風呂を配備したグランピング施設。 2022. 夏
グランピングヴィレッジ富士鳴沢 山梨県鳴沢村 関東最大級の30棟のグランピング施設。2022年夏、ドームテント17棟を第一期開業。第二期は2023年にプライベートプールや温泉付き施設13棟を開業。全棟温泉付き。 2022. 夏
プライベートGlamping宮津 京都府宮津市 熟成肉グランピングメニューを提供する“食”に特化したグランピング施設。全3棟。全棟プライベートプール、温泉付き。徒歩圏に各種マリンアクティビティが楽しめるビーチも。 2022. 夏
Glamping RESORT山中湖 山梨県山中湖村 富士山ビューの5600㎡超の敷地に7棟のグランピング施設を整備。全室プライベートプール、天然温泉露天風呂付の施設で、愛犬同伴も可。 2022. 夏
Glamping RESORT箱根 神奈川県箱根町 建設コンサルタント大手の㈱長大(東京都中央区)との共同プロジェクト。全棟に天然温泉風呂を完備。全13室の箱根エリア初の本格グランピング施設。 2022. 秋
Glamping RESORT小美玉 茨城県小美玉市 約10000㎡の敷地に広大な専用ドッグラン付きのプライベートヴィラ5棟とドームテント10棟を整備。全棟に天然温泉風呂を配備予定。ヴィラタイプはプライベートプールも完備。 2022. 秋
Glamping RESORT猪名川 兵庫県猪名川町 兵庫県猪名川町の奇勝、屏風岩を眺めるグランピング施設。オリジナル設計のテントとドームテントの全10棟の施設構成。秋には紅葉のライトアップも実施予定。 2022. 秋
Glamping RESORT河口湖 山梨県河口湖村 山梨県富士河口湖町の4600㎡超に愛犬同伴型グランピング施設10棟を整備。専用ドッグランや天然温泉を完備したプライベートコテージタイプのグランピング施設。 2022. 秋

 

㈱にしがきグループのグランピング施設展開の特徴

㈱にしがきの開業計画の特徴をまとめてみました。

➀温泉付き・サウナ付きの冬季集客に強いグランピングを開発

業界の競争激化に対応するため、客室温泉付きやサウナ付きの施設が多くなっています。
温泉やサウナはグランピングビジネスの弱点である「冬季の落ち込み」をカバーする点でも有効な方策であり、今後、㈱にしがきグループでは個別温泉を標準仕様としていく方針です。
また、サウナについても近年、若年層を中心にブーム化しており、バレルサウナやテントサウナを併設する事業者が増加しており、競争環境を考慮の上、導入施設を増加させていく方針です。

 

②ドームテントの使用率を抑えている

2022年、関東圏では11施設の開業が計画されていますが、ドームテントの使用率を抑えているのが特徴です。ドームテントについては2021年12月時点で既に国内に90施設が開発済であり、もはや目新しいものではなくなりました。特に関東圏では2020年~2021年に数多くのドームテント型施設が開発されている上、事業再構築補助金でも80を超える補助事業が採択されており、その多くがドームテントの採用を計画しています。

そのため、同社は差別化を図るため、オリジナル設計のテント施設やコテージ、ヴィラタイプの施設を意図的に開発しています。

また、非日常性を高めるプライベートプール付きの宿泊棟も複数計画されています。
㈱にしがきは既に関西圏で70棟以上のプライベートプール付きヴィラを開発、運営しており、同社の得意パターンを関東圏でも今後展開していく計画です。

 

➂大都市圏周辺に集中的に開業

㈱にしがきの開業計画は、ほぼ全て東京・大阪を中心とした大都市からのアクセスが良い立地に集中しています。

コロナ禍でマイクロツーリズムが定着しつつあることに加え、グランピングの中心ターゲットである小グループの旅行が成立しやすい距離感や移動コストを考慮して、立地選定が行われています。また、ペットツーリズムに対応した愛犬同伴型グランピング施設を複数計画していますが、愛犬を同伴するユーザーの移動手段は基本的にマイカーであり、ペットの車酔いやトイレ問題を考慮して、都市部から2時間圏内を開発エリアに選定しています。

 

➃高規格グランピングを中心業態へ

同社は施設開発方針に「高規格グランピング化」を掲げており、同社がプロデュース支援する他事業者のグランピング施設も含め、今後、年間30施設以上の高規格グランピング施設を展開していく計画です。

同社では、ハード面だけでなく、アクティビティや食事提供の面でもクオリティアップを目指しています。食事提供面においては、自社運営の熟成肉工場の整備が予定されています。

また、山梨県、千葉県、茨城県、滋賀県に集中的に施設を展開することで、同エリアでのプレゼンスを強化、近隣アクティビティ事業者との連携体制を構築していく計画です。

従来型に多いドームテントを設置しただけのグランピング施設との差別化を図り、優位性を発揮するため、開業計画の高グレード化を大方針に掲げています。

 

高規格グランピングの定義

全国グランピング協会では、高規格グランピングの条件は下記を考えています。

設備仕様・サービス面 高規格グランピング 一般的なグランピング施設
衛生設備(トイレ) 個別に完備 共同タイプ
入浴設備 個別サイトに天然温泉 大浴場・共同シャワーなど
BBQスペース 個別スペースで防寒、防雨対応 タープなどを設営
食事の提供 地産地消メニューや和牛、熟成肉など 一般的なBBQ食材の提供
アメニティ ランクの高い宿泊施設と同等品 一般市販品で必要最低限
アクティビティ 自然を体感できる個性的メニュー コモディティ化したメニュー
施設レイアウト プライベート性が担保されている 経営効率優先で密接している

 

冷暖房の設置、Wifiは、ほとんどのグランピング施設が対応しており、高規格化の要件以前の対応テーマと考えられます。

㈱にしがきグループ以外にも、上表の「高規格グランピング」の条件を満たす施設の開業が予定されており、「施設の高グレード化・高級化」の流れが強まることが予想されます。

弊協会では、2022年シーズンには「高規格グランピング施設」が全国で30カ所~40カ所以上、オープンすると見込んでおり、グランピング開業におけるトレンドの主流になると予想しています。

 

 


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