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Glamping Produce グランピングプロデュース・コンセプト事例まとめ

今回はコロナ禍でも賑わうグランピング施設のコンセプト事例やプロデュース事例を分かりやすくまとめました。全国グランピング協会では、グランピングのコンセプトには下記のようなものがあると考えています。

1.全方位集客のユニークなDome Tent Glamping(ドームテント)
2.安心・安全訴求のカップル・女子旅の集客に強いラグジュアリーグランピング
3.アクティビティで差別化する子連れ集客に強いグランピング
4.ラグジュアリーキャンプとSNS映えを志向したオールラウンドグランピング
5.通年集客で安定収益を目指す冬の集客に強い温泉グランピング
6.ハイシーズンの売上を極大化する大人数団体利用に強いグランピング
7.僻地でも集客可能なダイレクトに自然を感じる大人のグランピング
8.都会立地で利便性を訴求するお泊りBBQ型のグランピング
9.巨大なペット同伴市場を狙う愛犬同伴OKのグランピング
10.圧倒的差別化で高ADRを目指すラュアリーVILLAタイプのグランピング

 

1.全方位集客のユニークなDome Tent Glamping(ドームテント)

ユニークなフォルムで圧倒的な全方位の支持を集めるドームテント。老若男女を問わず、一度は宿泊体験をしてみたいというニーズで人気グランピング施設が多数登場しています。
「宿泊」自体が体験化しているドームテントはグランピングのマーケットを拡大し、アウトドア市場の規模拡大に寄与しています。
全国グランピング協会グループのマリントピアリゾートや株式会社グランシーズ、株式会社ブッキングリゾートにはドームテントタイプのグランピング施設の運営事例やプロデュース事例が豊富にありますので、その一部を紹介したいと思います。

グランドーム京都天橋立(京都府宮津市) 

プロデュース・運営会社は国内最多の10施設以上のグランピングを運営するマリントピアリゾート(京都府)。全国初の本格的ドームテント型施設としてグランピング市場の規模拡大に貢献した有名施設。
建設費を抑えるため、施工会社への外注を極力控え、自社施工でウッドデッキを作成。平面図などの図面関係も自社内で準備し、開業。初期投資は約6,000万円。
当初の事業計画を大幅に上回る売上と利益を計上し、マリントピアリゾートの事業展開を拡大するきっかけとなったグランピング施設。幅広い客層が訪れており、12棟のドームテント施設の年商は2億円。
隣接のヴィラ型グランピング施設と管理棟を兼用しており、高い利益率を誇っています。

 

グランドーム伊勢賢島(三重県志摩市)

人気観光地の伊勢志摩に開業したドームテント型グランピング施設。マリントピアリゾートがコンサルティングとプロデュースに関わり、大阪のシイエスピーク株式会社が運営。
開発当初は、三重県初の本格的テント型のグランピング施設であったため、建築基準法上の取り扱いや旅館業法の対応に苦慮しました。結果的に行政関係者の協力的な姿勢もあり、各種の許認可を取得、無事、営業許可を取得できました。
シイエスピーク吉井社長の考えにより、地域連携を意識した運営も特徴で、近隣のアクティビティ事業者との連携や地産地消の食事プランで地域活性化の貢献度も高いグランピング施設です。
もともと吉井社長はキャンプ愛好家であり、地方創生ビジネスに関心がありました。
吉井社長は、施設企画や開発に積極的に関わるスタンスで、施設設計業務とデッキを工事施工会社に依頼したのみで、自社スタッフを動員してイニシャルコストを抑制。結果的に高収益施設となり、2か所目のグランピング施設を2021年には開業予定。

 

グランドーム神戸天空(神戸市北区)

地元神戸市で建設業やホテル業を経営する事業者による運営。マリントピアリゾートグループの株式会社グランシーズによる企画、プロデュース。集客支援業務は株式会社ブッキングリゾート(リゾートグランピングドットコム)。開業後、テレビ取材を獲得するなど、大人気となり2020年8月~10月の稼働率は97.4%と驚異的な高稼働施設。
ホテル、日帰り温泉施設を従来から運営されていたことで、玄関帳場、トイレ、シャワーを整備する必要がなく、旅館業法も客室増加の変更申請で対応。
結果的に好収支の施設運営となっています。
2021年シーズンには、ドームテントを追加し、施設拡張を計画されています。

 

シオサイテラス南紀白浜

2019年にドームテント輸入代理店(ゼンシン社:deluxsデュラクス)により、施工設置されたグランピング施設。2019年は、BBQスペースの不備などハード面の問題点やWEB集客が奏功せず、苦戦気味でしたが、2020年7月に大幅リニューアル工事を実施し、2020年8月リフレッシュオープン、一躍人気施設に。近隣に南紀白浜アドベンチャーワールドなど、集客力のあるテーマパーク施設などもあり、大阪南部からの集客が多くなっています。
2020年8月より株式会社ブッキングリゾートが集客支援を行っており、「和歌山+グランピング」の重要キーワードでも検索1位を獲得するなど、前年対比で大幅な売上伸長を記録しています。

 

杓子山ゲートウエイキャンプ

2019年開業の富士山一望のグランピング施設。傾斜地に立地しており、大迫力の富士山ビューが楽しめるグランピング施設です。ドームテントはドームテント輸入代理店(ゼンシン社:deluxsデュラクス)を採用。2019年当初は、外資系OTA中心での集客であり、インバウンド客が中心でしたが、2020年からは㈱ブッキングリゾートのリゾートグランピングドットコムに掲載。食事提供面も㈱ブッキングリゾートの支援により、喫食率を大幅改善した結果、ADR(客室単価)は大幅アップしました。
集客数も大幅アップしており、施設売上高は前年対比を大幅に上回る好調グランピング施設です。
今後、関東圏ではドームテント型グランピング施設が急増することが予想され、他施設との差別化が必要となりそうですが、杓子山ゲートウエイキャンプでは、先んじて富士冷鉱泉の露天風呂、展望BBQエリアを整備され、顧客サービス面の充実を図っておられます。

 

2.安心・安全訴求のカップル・女子旅の集客に強いラグジュアリーグランピング

グランピングがアウトドア市場にもたらした最も大きな功績は、「女性のアウトドア参加を劇的に促したこと」ではないでしょうか。グランピングは20代~30代の若い女性人気が高く、市場の裾野を広げたといえるかと思います。
中でも女子旅や女性が主導権を握ることが多いカップル旅行において、「おしゃれ感」や「快適性」を訴求している女性人気の高いグランピング施設の功績はとても大きいと考えられます。
今回は特に女性人気の高いグランピング施設である「藤乃煌 富士御殿場」と「KEIKOKU GLAMPING TENT」を取り上げたいと思います。

藤乃煌 富士御殿場

静岡県御殿場市にある藤乃煌。コンテナタイプのグランピング施設で、個別トイレ、個別シャワールームが全棟に完備されており、女性でも安心してグランピングを楽しめる空間が形成されています。また、BBQスペースも屋外、屋内のいずれでも楽しめるような工夫がなされており、冬季など寒い時期でもアウトドア食を楽しむことができます。
運営は藤田観光グループ。大手ホテル運営事業者の同社が経営していることもあり、食事や居住空間のクオリティは他のグランピング施設と比較するとワンランク上を志向しています。HPサイトでも、若い女性のモデルを採用した画像が多数、掲載されており、集客ターゲットを若年女性に照準を合わせていることがうかがえます。
㈱ブッキングリゾートが運営するリゾートグランピングドットコムにも掲載されており、人気のグランピング施設です。

 

KEIKOKU GLAMPING TENT

東京都の奥多摩に開業したデザイナーもうなる「おしゃれグランピング施設」。グランピングテントはインドネシアから直接輸入されたもので、国内でもKEIKOKU GLAMPING TENTでしか体験できないテントです。
室内の天蓋付きベッドが印象的で、壁面や天井、ソファなどの色使いも統一感があり、カップルや女性に人気の施設となっています。
全2棟のみの小規模なグランピング施設ですが、運営コストをおさえる工夫も随所にみられ、順調な経営状況であることが伺えます。 ㈱ブッキングリゾート運営のリゾートグランピングドットコムにも掲載されており、11月、12月のオフシーズンでも高稼働の集客状況で推移しています。(2020年12月時点)

 

3.アクティビティで差別化する子連れ集客に強いグランピング

情操教育にもぴったりのグランピングは、子連れファミリーにも人気のレジャーとなっています。グランピングが流行し始めて5年ほど経過しましたが、未だに夏休みシーズンはどこのグランピング施設も満室状態が続いています。
中でも農園で収穫体験ができる千葉県香取市のザファームやサーキットやテーマパークと複合施設になっているツインリンクもてぎ、兵庫県三木市で総合レジャーパークを志向しているネスタリゾートは、子供連れでも楽しめるアクティビティが豊富で、ファミリー層の集客に圧倒的な成果を出し続けています。

農園リゾート ザファーム

千葉県香取市の大型グランピング施設。関東圏で高い知名度を誇り、人気のグランピング施設です。
運営しているのは、和郷園。国内屈指の農業生産法人です。和郷園グループは、千葉県香取市の農家を中心に100軒ほどの農家が集まった農事組合法人和郷園と、野菜の加工や流通を担う株式会社和郷という、2つの法人が中核となっています。
2013年7月に14棟のコテージを設置した後、毎年施設の拡充を行い、貸農園、温泉「かりんの湯」、バーベキュー場、レストランやカフェを完備した農園リゾートとして人気を博しています。

画像出典:ザファーム公式サイト

 

ツインリンクもてぎ(森と星空のキャンプヴィレッジ)

森の中のモビリティテーマパークというコンセプトで北関東屈指の人気レジャー施設。
本田技研工業株式会社のグループ会社である株式会社モビリティランドの運営。
施設内には、本格的なサーキットだけでなく、森のファミリーウォーク「TEKUTEKU」、ジップライン、クラフト体験ができるスペースなど子連れファミリーを魅了するコンテンツが豊富に揃っています。
グランピングゾーンは「森と星空のキャンプヴィレッジ」と名付けられ、コットンテントで構成されています。キャンプにかなり近い形で、アウトドア体験を手軽に楽しみたいファミリー層に人気の施設となっています。

画像出典:ツインリンクもてぎ公式サイト

 

ネスタリゾート神戸(GLAMP BBQ PARKグランプバーベキューパーク)

関西エリアで高い知名度を誇るネスタリゾートのグランピング施設。グランピングゾーンはGLAMP BBQ PARK(グランプバーベキューパーク)と名付けられており、夏季はファミリー層やグループ客でにぎわっています。
運営はパチンコホール業が本業の延田グループ。ホール業界には、グランピング経営に関心を持つ企業が多いですが、ネスタリゾートの存在が大きく影響しているようです。
ネスタリゾートでは、次々に新しいアクティビティを導入し、頻繁なテレビCMで集客と認知アップを図っています。テレビ取材で取り上げられることも多く、関西エリアでは、人気の総合レジャー施設となっています。
グランピングゾーンやアクティビティ以外にも、大型のレジャープールも併設されており、特に大阪や神戸からのファミリー層の来場が多くなっています。

画像出典:ネスタリゾート神戸公式サイト

 

4.ラグジュアリーキャンプとSNS映えを志向したオールラウンドグランピング

キャンプ要素を大切にしながら、グランピングに関連するコンテンツのみで集客を図っているグランピング施設もあります。
滋賀県米原市の「グランエレメント滋賀」と京都府宮津市の「グランピングヴィレッジHAJIME」は遊園地や大型プール、ジップラインのような子供向けアクティビティはありませんが、ファイヤーピットやBBQ、薪ストーブといったキャンプコンテンツで人気を集めているグランピング施設です。設備投資額も先述の「ザファーム」や「森と星空のキャンプヴィレッジ」、「ネスタリゾート」のような数十億円レベルといった大型開発ではなく、数億円レベルの中規模サイズであるため、開発難易度はさほど高くないのが、特徴です。

グランエレメント滋賀

滋賀県米原市のグランピング施設。2017年開業。コテージやドロップレインテント、ロータスベルテント、ドームテントなど多彩な宿泊施設で構成されています。
もともとはショートコース主体のゴルフ場であった場所をグランピングにリノベーションした案件。スキー場の運営がメイン事業の奥伊吹観光。冬季はグランピング施設を閉鎖し、スキー場運営に集中する人員ローテーションも特徴的な施設です。
宿泊者は無料(一部メニューは有償)というBARなど、食事を含めたオールインクルーシブの料金プランが特徴。緑豊かなロケーションに佇むテントがSNS映えするという意見も多く、女性にも大人気のグランピング施設です。徒歩内には、同グループが経営する温泉施設もあり、上質なアウトドアキャンプ体験が可能なグランピング施設として認知されています。

画像出典:グランエレメント公式サイト

 

グランピングヴィレッジHAJIME

京都府宮津市に2020年7月開業したグランピング施設。グリーンドームテント、ベージュのドームテント、サファリテント、コクーンテントなど複数のバリエーション豊富なテントで構成されているグランピング施設です。
全国グランピング協会グループのマリントピアリゾートの運営。
他にも透明のクリアドームテントを活用した無償のBARスペースや時間貸しの温泉入浴施設、ファイヤーピット、イチゴ狩りハウスなど多彩なコンテンツが用意されています。
また防寒対応されたBBQスペースには、冬季のグランピングディナーを薪ストーブで楽しめるなど、1年を通して安定的な集客を実現する工夫が施されています。
アウトドアのキャンプ体験を想起させる薪割体験や各サイトに無償で利用できる薪ラックが設置されているのも特徴。

 

5.通年集客で安定収益を目指す冬の集客に強い温泉グランピング

グランピングビジネスの最も大きな課題は冬季の集客。
冬季集客はやはり温泉グランピングが強いという傾向があります。
コロナ禍で個別の温泉露天風呂が設置された宿泊施設が大人気となっていますが、グランピングでも同様の傾向があります。今回は群馬県四万温泉のシマブルーと京都府のブルードーム京都天橋立の個別温泉風呂を持つ2施設を紹介します。

温泉グランピングシマブルー

群馬県の温泉地、四万温泉に立地する旅館併設型のグランピング施設。
コテージとドームテントを採用した全7棟のグランピング施設です。
国内でも珍しい個別温泉風呂が完備されたグランピング施設で、冬季でも安定した集客を実現しています。
特にコロナ禍においては、個別温泉が完備された宿泊施設が好まれる傾向が強まり、テレビ取材の影響もあって、冬季でも連日、満室状態となったグランピング施設です。

画像出典:シマブルー公式サイト

 

ブルードーム京都天橋立

ブルードーム京都天橋立は2019年4月に開業。マリントピアリゾートグループの運営。
2019年当初は、ビーチ沿いのグランピング施設ということで、白いデッキに水色のドームテントでしたが、冬季の集客に苦戦したため、2020年11月に大幅リニューアル。
2020年のリニューアル時に個別温泉風呂を設置し、さらにプライベートプールと温泉の2つの機能を付加したスリールームズも追加しました。
リニューアル後の売上状況は、前年対比500%以上で推移しており、小規模ながら高収益なグランピング施設として生まれ変わりました。

 


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6.ハイシーズンの売上を極大化する大人数団体利用に強いグランピング

あまり知られていませんが、多くのグランピングのメインユーザーは4名~といった小グループです。6名以上のグループ利用のニーズもニッチマーケットですが、確実に存在しています。この小グループの施設選択のポイントは「参加者全員でBBQができるか」、「参加者全員で寝泊まりができるか」といった仲良しニーズです。
既存のホテルや旅館では、カバーしきれないこのようなニーズを取り込んで成功しているグランピング施設もあります。
また、このような選択をするユーザーは若者グループや3世代の家族旅行のケースが多く、費用を安く抑えるため、食材の持ち込みを受け入れると集客力が増します。

ファームグランピング京都天橋立

2019年6月に開業したファームグランピング天橋立は全14室のドームテントタイプのオーシャンビューグランピング施設です。全14室ですが、ドームテント自体は17棟たっており、3室は2つのドームテントで1室が構成されている大人数対応が可能なグランピング施設となっています。また、残りの11棟のうち、7棟は直径10メートルの大型ドームテントが採用されており、グループ利用時に人気の施設となっています。
大人数を吸収できる施設構成となっているため、グループ利用が増える8月~9月は特に高い売上高を計上しています。2020年8月の単月売上実績は4500万円(税込)を超えるなど、ニッチマーケットを取り込んだ成功事例として参考になる施設です。
ファームグランピング天橋立も全国グランピング協会グループのマリントピアリゾートの運営施設となります。

 

7.僻地でも集客可能なダイレクトに自然を感じる大人のグランピング

全国グランピング協会では、グランピングの適正立地は人口ボリュームがあるエリアから150㎞圏内と考えています。やむを得ず200㎞以上の立地で開業を検討する場合は、唯一無二のコンセプトを設定する必要があります。
今回、取り上げる八方尾根高原のSnow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGENはスキーやスノーボードなど特定の目的を持ったレジャー活動が前提でないと集客が厳しい立地でありながら、ハンデを跳ね返し、集客に成功しています。

Snow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN

アウトドアブランドとして熱狂的なファンが多いスノーピークが手がけるグランピング施設。降雪がある冬季は休業しています。
子供の受け入れを禁止しているなど、他のグランピングとは一線を画した運営方針が特徴です。食事についてもコース料理でワインとのペアリングを楽しむなど、リッチな大人が楽しむグランピングといった様相です。
関東圏や関西圏からの移動距離を考えると、立地に恵まれているとはいえませんが、圧倒的に尖ったコンセプトとスノーピーカーと呼ばれるコアな会員層が原動力となり、営業期間中は高い稼働率を誇っています。

画像出典:スノーピーク公式サイト

 

8.都会立地で利便性を訴求するお泊りBBQ型のグランピング

人口集中エリアから近距離にあるグランピング施設は大量集客に向いており、日帰りBBQ、宿泊グランピングの二毛作が可能です。
今回取り上げたパームガーデン舞洲やワイルドマジックはいずれも、人口密集地からの移動距離が極端に短く、若い客層を中心に人気のグランピング施設となっています。
またメディア関係企業からみても、コストや時間効率の面からも移動距離が短くてすむグランピング施設は取材対象としやすく、結果的に両施設ともに高い知名度を得るに至っています。
都会に近いという点では、不動産コストは高くなりがちですので、宿泊だけでなく、飲食需要も獲得することで経営効率を上げていくことがポイントです。

パームガーデン舞洲

大阪市此花区の舞洲に立地するグランピング施設。トレーラーと大型BBQスペースを完備したグランピング施設で日帰り利用も多いのが特徴。
コロナ禍で破綻して経営再建中のWBF(ホワイトベアファミリー)グループの運営。

画像出典:パームガーデン舞洲公式サイト

 

ワイルドマジック木更津

千葉県木更津市にあるワイルドマジック木更津は、関東屈指の収容力と集客力を誇るグランピング施設です。関東圏では、グランピング施設としての認知よりも、日帰りBBQスポットとしての認知が高いのかもしれません。広大な土地に多種多様なグランピングテントを設置しつつも、トイレや入浴設備は共同にするなど、イニシャルコストをうまく抑えた運営が参考になるグランピング施設です。

画像出典:ワイルドマジック木更津公式サイト

 

9.巨大なペット同伴市場を狙う愛犬同伴OKのグランピング

国内のペットを飼っている世帯数は全世帯の14%で700万世帯を超えるといわれています。ペットを受け入れている宿泊施設は、どちらかというと「集客に苦戦しているので、ペットを受け入れてみよう」といったパターンが多かったですが、昨今は東京建物が運営するレジーナリゾートなどペット同伴に積極的姿勢を示し、差別化をする宿泊施設が増えてきました。
また、コロナ禍の影響で、海外旅行に行くことができず、にわかにペットと同伴して国内旅行を楽しむ富裕層が増加していることも追い風になっています。

ドッググランピング京都天橋立

国内初のペット同伴者専用のグランピング施設。ペットを受け入れるキャンプ場は増えてきましたが、グランピング施設でペットをOKしている施設は、まだまだ少ないのが現状です。ドッググランピング京都天橋立はビーチ沿いに立地している絶好のロケーションにあります。犬同伴者の特徴としては、ドームテントなどを利用するグランピングユーザーよりも、年配ユーザーが多いといった特徴があります。年配ユーザーの中には、夏休みや土曜日など混み合う日程をわざと回避する余裕層も多く、通年で稼働率が高くなる傾向があります。全国グランピング協会グループのマリントピアリゾートのプロデュース&運営。

 

ドッググランピング滋賀高島

先述のドッググランピング京都天橋立と同様、マリントピアリゾートのプロデュース&運営。
滋賀県高島市に位置する全6棟の愛犬同伴専用のグランピング施設です。
プライベートドッグランと愛犬と一緒に食事ができるBBQスペースが集客のポイントとなっています。愛犬用の食事プランやワンちゃん同伴者向けの便利グッズなど、愛犬家のためのグランピング施設として人気を博しています。

 

グランピングDIVA

こちらもマリントピアリゾートのプロデュース&運営。
全3棟のプライベートプール&温泉付きのコテージの個性的なグランピング施設です。
円形にみえる建物は木造建築で施工されており、厳密には二十四角形の建築物となっています。建物やBBQスペース、プールなどの設備工事予算は約3000万円(1棟あたり)。
2020年8月の開業から年内は満室稼働の人気施設となっています。

 

10.圧倒的差別化で高ADRを目指すラュアリーVILLAタイプのグランピング

沖縄では多くみられるプライベートプール付きヴィラですが、実は本州でも開発が進みつつあります。プライベートプールはラグジュアリー施設のシンボルともいえる存在であり、特に夏季には爆発的な集客力で高単価での予約獲得が実現できます。ここでは、マリントピアリゾートグループの4施設を紹介しますが、他にも淡路島やネスタリゾート神戸、千葉県などでも開発事例があります。

宮津HARBOR

2016年7月に開業した海前の2棟のグランピングヴィラ。開業後、7月~9月は毎年、満室状態が続いています。マリーナ併設のグランピング施設であり、クルーザーでのマリンレジャーやフィッシングも楽しむことができます。マリントピアリゾートグループのプロデュース&運営。

 

MEZZO ALL SWEET VILLAS

2018年5月に開業した4棟のグランピングヴィラ。天橋立駅から徒歩圏の観光エリアに立地。天然温泉、露天ジャグジー、プライベートプールを完備したヴィラ。天橋立観光に便利な立地で、幅広い客層から支持をうけています。マリントピアリゾートグループのプロデュース&運営。

 

マリントピアザスイート

全13棟のグランピングヴィラ。全棟にプライベートプールと半露天の温泉風呂が完備されています。冬季は併設の囲炉裏スペースでカニ料理を楽しむことができるグランピングと離れタイプの温泉旅館の要素を掛け合わせたタイプの施設です。マリントピアリゾートグループのプロデュース&運営。

 

ヴィラゼニス

敷地面積4000㎡を超えるプラベートヴィラ。室内には温泉、サウナ、ジャグジーをはじめ、暖炉や床暖房も完備されている国内随一のラグジュアリーヴィラです。
外部リビングでは天橋立エリアの食材を楽しむBBQプラン、敷地内のアクティビティスペースではテニス、フットサルなども可能。収容人員も最大15名まで対応可能で3世代旅行やグループ旅行、小規模な社員旅行など幅広い用途で利用されています。
マリントピアリゾートグループのプロデュース&運営。

 

おわりに

以上、10タイプのグランピングコンセプトと具体的な施設の事例をご紹介しました。
コロナ禍でも支持を集めているグランピング施設は、2021年シーズンにも、数多く開業を控えています。我々、全国グランピング協会の関係先だけでも30施設近い開業が2021年には予定されています。
このペースが続きますと、グランピング業界も早晩、過当競争となり、差別化できていない施設の淘汰も進むものと考えられます。
これから開業をお考えの事業者様には、ぜひ、グランピング業界の動き、市場動向にもご留意いただき、計画施設のコンセプトや集客ポイントの考察に十分時間を割いていただきたいと思います。

私共、全国グランピング協会グループにご関心をお持ちいただいた事業者様はぜひご一報ください。多くの施設開業のコンサルティングを引き受けているからこそ得られた情報やノウハウをもとに、開業のご支援を全力でサポートさせていただきます。
この記事は、2020年12月に作成しておりますが、今後、グランピングの開業情報を入手次第、記事を更新していきたいと考えております。

最後までお読みいただいてありがとうございました。

 


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