ニュース

グランピングテントの選び方 ~テントの種類と集客力~

コットンテント(アスガルド・ベルフォース・キャンバスキャンプなど)

ツインリンクもてぎ公式サイトより

 ◇集客力 ★

2016年~2017年に開業したグランピング施設に多く導入されました。導入費用が安く、手軽に事業をスタートできることもあり、全国各地に採用施設が見られます。
導入費用が安いコットンテントを採用しているグランピング施設では、1人当たり10,000円未満の料金設定が多く、低単価型グランピング施設の定番テントとなっています。

 

◇耐久性 ★

耐風性に乏しく、強風による倒壊事例が多く、グランピング事業から撤退した施設も散見されます。海岸沿いや高原など強風が予想される場所には不向き。

 

◇維持管理・運営のしやすさ ★

高温多湿の日本国内では、カビの問題があり、美観的に厳しい状況のグランピング施設が多くなっています。降雪があるエリアでは、冬季営業は困難。また、断熱性が低いため、夏季や冬季の快適性は別途対策が必要。

 

◇導入コスト・投資回収の速さ ★★★★★

ノルディスク社のテントが有名ですが、類似デザインの後発テントも多数。導入費用は1基5万円~30万円前後。イニシャルコスト抑制にはありがたいテント。

 

◇各種法律対応 ★★★★★

基本的に設置、撤去は市販テントと同レベルであり、建築基準法や自然公園法では、「建築物に該当しない」という判断が一般的です。

 

◇運営施設の事例

ツインリンクもてぎ、温楽ノ森、BUBリゾート など

 

ロータスベル(玉ねぎ型)

グランエレメント滋賀公式サイトより

◇集客力 ★★

玉ねぎ型のフォルムが特徴。女性や子供の人気も高く、採用グランピング施設も多くあります。導入費用が手頃な上、人気もあるので、複数の宿泊棟を計画する際の導入費用のコントロールに便利なテントといえます。

 

◇耐久性 ★★

耐久性は他のコットンテントと同レベルであり、ポールの破損の事例が多くありました。
近年はセンターポールをアルミ製に変更した頑丈なタイプのロータスベルテントも登場しています。

 

◇維持管理・運営のしやすさ ★

カビの問題は他のコットンテントと同様に生じます。1年ほどで使用に耐えない見た目になるケースも多いので、注意が必要です。
また夏季利用、冬季利用時は断熱性能が乏しいため、利用者の快適性担保には工夫が必要です。

 

◇導入コスト・投資回収の速さ ★★★★

1基あたり、約40万円。性能・デザイン性が低い模造品も登場していますので、導入検討時には注意が必要。
テント以外の部分の投資を充実させることで、集客に成功している施設もあり、工夫次第では、おすすめのテントといえます。

 

◇各種法律対応 ★★★★★

基本的に設置、撤去は容易であり、土地への定着性も乏しいため、テント工作物と判断されています。建築基準法や自然公園法への対応は容易なテントといえます。

 

◇運営施設の事例

こもれび、湯布院グランピング、グランエレメント滋賀

 

ドームテント

グランドーム伊勢賢島公式サイトより

◇集客力 ★★★★

近年、グランピングテントの主流となっています。見た目のユニークさから集客力も高く、導入検討企業はかなり増加しています。コットンテントからドームテントへの切り替え事例も多く、維持管理費、導入費用など経済性の高さが評価されています。
中国製、ポーランド製、国内製など選択肢も多様。中国製については、粗悪品も多く、ドアの取り付けなどで不具合が生じるケースもありますので、注意が必要です。

 

◇耐久性 ★★★

ドームテントの多くはジオデシック構造を採用しており、耐風性が高いと評価されています。メーカーの仕様書では、風速30m~40mの強風にも耐えられるとエビデンスを明示している例もあります。

 

◇維持管理・運営のしやすさ ★★★

採用されるカラーにもよりますが、雨垂れなどの汚れから、2年~3年で天幕の交換が必要となります。布製のテントと異なり、カビの心配はありません。天幕の交換費用は1棟40万円~50万円。棟数が少ない場合は運賃負担の割合が高くなり、注意が必要。

 

◇導入コスト・投資回収の速さ ★★★

1基180万円~200万円ほど。サイズも直径5m~10mまで選ぶことができます。破損リスクが低い上、高単価が見込めますので、投資回収は良好な事例が多くなっています。

 

◇各種法律対応 ★★★

天幕の取り外しが容易で基礎部分が存在しない、また強風時や降雪時の解体撤去の前提がある場合は建築物といえないと判断されるケースが大半です。
ただ、一部の土木事務所では建築物と判断されており、導入できないケースもあります。
また、自然公園法上も建築物に該当すると判断された場合は、建蔽率など規制を受けるため、導入が難しいケースがあります。その他、景観条例による建物や工作物の形状に規制があるエリアでも導入が難しいケースがありますので、注意が必要です。

 

◇運営施設の事例

グランドーム京都天橋立、グランドーム伊勢賢島、ファームグランピング京都天橋立

 

◇類似のテント

コクーンテント、レインドロップテント

 

インスタハウス(タケノコテント)

LIFULL公式サイトより

◇集客力 ★★

特徴的なタケノコ型のフォルムが目を惹くテント。無人駅グランピングでメディアに取り上げられる事の多い土合ヴィレッジで採用されているので注目を集めているが、国内の導入事例はまだ僅かです。

 

◇耐久性 ★★

インスタントハウスは素材そのものが断熱材のため冬でも快適に過ごすことができます。ロープとペグによって地面と固定しているので、風速17m程度までしか耐えられません。

 

◇維持管理・運営のしやすさ ★★

着工から工事完了まで、わずか数時間。外壁はポリエステルでカビの心配がなく、水洗いが可能です。内壁のウレタンは拭き掃除での対応です。耐久年数についてはメーカーからのデータがありません。

 

◇導入コスト・投資回収の速さ ★★★

1棟あたり148万円。サイズは直径4.3メートル、面積約15㎡の広さは2名仕様(最大4名)です。破損リスクも少なく、短期間での投資回収が見込まれます。

 

◇各種法律対応 ★★

基本的に設置、撤去は容易であり、土地への定着性も乏しいため、テント工作物と判断されています。建築基準法や自然公園法への対応は容易なテントといえます。ただし行政によっては設置の認可が下りない場合もあります。

 

◇運営施設の事例

土合ヴィレッジ

 

■トレーラー・コンテナ

パームガーデン舞洲公式サイトより

◇集客力 ★

無骨な印象があるため、集客に苦戦しているグランピング施設が多いのが実情。

 

◇耐久性 ★★★★

強風想定の海岸沿いのグランピング施設などでよく見られます。
テントよりも耐風性は格段に高く、和歌山県や千葉県など台風被害が散発しているエリアでグランピング事業を計画する場合はトレーラーを選択する事業者が多くなっています。
また、沖縄や奄美大島など建築資材の輸送や施工の難易度が高いエリアでも、トレーラーを採用するグランピング施設が多くなっています。

 

◇維持管理・運営のしやすさ ★★

堅牢なトレーラーハウスはテントと比較してトラブルは少ないといえます。しかし、海外製のトレーラーハウスの場合は、室内の部品や付属家電なども輸入品となるため、故障や破損した場合に部品の交換に時間やコストがかかるといった問題が生じるケースが散見されています。また海外製品は建築基準法の対応が難しいケースもあり、注意が必要。

 

◇導入コスト・投資回収の速さ ★

グランピング施設の導入が多いエアストリームなどは、ドームテントの数倍のコストが必要となります。一般的には1車輛あたり500万円~1000万円ほどが目安となっています。

 

◇各種法律対応 ★

常設の場合は建築物となります。特に任意に移動することに支障がある階段、ポーチ、ベランダなどが取り付けられているもの、また給排水設備やガス、電気などの配管や配線が着脱式ではない場合は建築物の判断となるケースが多いです。また、車検(車幅2.5m以上の場合は特殊車両通行許可証が必要)の取得がない場合も同様の判断となるケースが多くなっています。

 

◇運営施設の事例

パームガーデン舞洲 グランパスIN白浜

 

■コテージ

瑠璃浜公式サイトより

◇集客力 ★★★★

集客力はデザイン性にもよりますが、トイレやシャワーなどの衛生設備や室内空調は基本的にテントよりも充実しているケースが多く、子連れファミリーや女性客からは根強い支持があります。

 

◇耐久性 ★★★★

建築基準法に該当する建築物ですので、相当程度の耐久性を有しています。

 

◇維持管理・運営のしやすさ ★★★★

大型コテージの場合などは、水回りがないテントと比較しますと清掃時間が長くなる傾向があります。建築物ですので、通年営業も問題なく検討できるため、豪雪エリアや寒冷地ではコテージでのグランピング施設運営が無難かもしれません。

 

◇導入コスト・投資回収の速さ ★

建物ですので、相応のコストが必要となります。また固定資産税などの負担も必要となります。

 

◇各種法律対応 ★★

屋根の形状や建築面積は任意に変更できますので、自然公園法や景観条例などの規制には対応しやすいといえます。

 

◇運営施設の事例

THE TENT 瑠璃浜

 

事業検討エリアや各種規制を配慮しながらテントを選ぶ必要性

コットンテント、ロータスベルテント、ドームテント、トレーラーハウス、コテージなどグランピング施設を構成する宿泊ツールは多種多様ですが、次の3つのポイントを考慮しながら選択しましょう。

1. 事業検討エリアの気象条件

強力な台風の上陸が頻繁である場所、また海岸沿いで風が強い場所などでテントを検討する場合は、悪天候時の臨機応変な対応が可能か否かを十分に検討してください。

 

2.各種法規制の有無

グランピング施設の開発には、必ず該当エリアの担当土木事務所や都市政策課に出向き、事前相談を行うようにしてください。テントは無届で設置しても問題ないと考える事業者様もおられ、トラブルになっているケースも実際にあります。
また、国定公園や県立公園内に該当する土地には様々な規制があります。事前に計画していた施設が設置できないケースも考えられますので、この点も事前確認が必要です。

 

3.事業予算と運営体制

コテージと比較すれば、テント中心の施設は費用をおさえられます。ただ、ウッドデッキや管理棟、給排水工事、電気工事などはテント型グランピング施設でも必要になります。
仮に土地は安くても、開発工事に多額の予算が必要になるケースもあります。
また、テントで30棟を超えるようなグランピング施設を検討する場合は、台風など悪天候の際にテントを撤去したり、たたむ作業を行う必要があり、想定している人員数で業務をスムーズに行えるのかといった判断も大切です。

全国グランピング協会では、これまで数多くのグランピング施設の開発を支援しています。検討されているエリアや施設内容が妥当か否かのご相談もお受けしておりますので、お気軽にお声掛けください。

 


グランピング施設
プロデュース&コンサルティング
グランピングの開業や運営についてお気軽にご相談ください

問い合わせはこちら
PAGE TOP