今回は最近OPENしたグランピング施設において集客に苦戦する施設が増加しはじめていますので、集客ノウハウや考え方について解説したいと思います。
2020年12月現在、グランピング施設は全国で300ヵ所ほどが存在しています。
80%ほどのグランピング施設は、キャンプ場が常設テントを設置したレベル、ホテルや旅館がコロナ対策としてBBQプランを提供するレベルですが、20%ほどは、初期段階からグランピング施設として計画されたもので、徐々に優勝劣敗、競争激化の様相を呈していきました。
2016年~2017年はグランピング施設を作れば、テレビ局の取材も獲得しやすく、大繁盛施設ばかりでしたが、近年はグランピング施設の開業情報も珍しくないため、ニュース素材になりにくく、集客に苦戦する施設も増え始めています。
WEBマーケティングに自信がない場合はOTA集客を考えよう
OTAとはオンライントラベルエージェント(ONLINE TRAVEL AGENT)の頭文字を使ったネット旅行代理店の略称です。
現在の国内市場では、OTAは圧倒的な存在感となっており、「じゃらん」、「一休」、「楽天トラベル」は年々、取扱高を伸長させています。GoToトラベルにおいても、予約手続きが簡単で、特に申請も必要なく割引額で予約が可能であったOTAは圧倒的な伸び率を記録していると考えられます。特に一休は「GOTOで高級宿に人気が集中したこと、「独自の割引施策を実施していいたことの2点で、かなりの業績拡大があったかと思います。
グランピングにおいても、ホテルや旅館ほどではなにせよ、OTAの存在感は大きく、多くの施設が集客を依存しています。
グランピング集客で検討した方が良いOTA
まずグランピングの集客効果が見込めるOTAをご紹介します。
1.楽天トラベル
2.じゃらん
3.一休バケーションレンタル
4.GLAMPICK
5.GLAMD
6.RELAX
7.リゾートグランピングドットコム
1.楽天トラベル
ビジネスホテルや温泉旅館の集客に強み。掲載施設数は膨大で国内だけでも33,000件以上(2018年12月現在)に及びます。巨大メディア化しており、サイト内でユーザーに発見してもらいにくいのが難点。小規模なグランピング施設では、集客効果は薄い可能性あり。
2.じゃらん
温泉旅館やリゾートホテルの集客に強み。楽天トラベル同様、掲載施設数は膨大で27,229件(2018年12月時点)に及びます。楽天トラベル同様、巨大メディア化しており、サイト内でユーザーに発見してもらいにくいのが難点。月額の有償契約を結ばないと事実上、掲載しても効果薄。
3.一休バケーションレンタル
一休ドットコムの姉妹サイト。掲載施設数は4200件(2018年12月時点)。グランピング施設の掲載はバケーションレンタルでの掲載となります。インバウンドターゲットの町屋・古民家風施設が多く掲載されており、グランピングの掲載は少なく、15 施設(2020年12月現在)。ラグジュアリー施設には効果あり。
4.GLAMPICKS(グランピックス)
グランピング専門の集客サイト。公式サイトへのリンクを設置する方式。グランピング施設の掲載数は多いが、アクセス数は少ない。2020年に入ってからコンテンツを充実させ、検索エンジン対策を強化中。効果は限定的だが、掲載費も無料。
5.GLAMD(グラムド)
グランピング専門の集客サイト。グランピングの掲載施設数は78施設。グランピングの掲載数を増やすことを先行させたため、掲載施設の多くが同サイトからオンライン不可となっており、発展途上段階。
6.RELAX(リラックス)
SNS集客で一時期注目を集めたOTAサービス。掲載料が毎月固定で必要である上、集客手数料が15%と高いのが、難点。
7.リゾートグランピングドットコム
全国グランピング協会グループの集客サービス。2020年7月スタートしたグランピング特化型の集客サイト。手数料は10%。グランピング施設の掲載数は約30施設。掲載施設は少ないが、1施設当たりの送客数はダントツの実績。
~グランピングの日帰り宿泊予約ならリゾグラ~ リゾートグランピングドットコム
https://www.resort-glamping.com/
グランピング集客とホテル集客の相違点
グランピング集客とホテル集客では、OTAにおける集客で根本的に異なる点があるので、注意が必要です。まず「じゃらん」、「楽天トラベル」ですが、こちらのOTA大手サイトでは、大型ホテルで客室数が多いホテルが有利に働きます。「じゃらん」、「楽天トラベル」におけるエリア内上位表示の考え方には、売上貢献度が高いホテルを重視するという前提があるからです。客室数が少ないグランピング施設が、数十・数百の客室を持つホテルを抑えて、上位表示されることは、ほぼ皆無であり、流入アクセス数は限られます。
また、「じゃらん」、「楽天トラベル」で観光宿を探す人は、目的地となる「観光地」でフィルターをかけて宿を探します。マイナー観光地やそもそも観光地ではない立地にあるグランピング施設は、ますます見つけてもらいにくい状況となります。
一休ドットコムには、一休+(プラス)という考え方があります。他のOTAと契約せずに、一休との独占契約を条件にエリア内で上位表示をしてくれます。
ただ、グランピングの場合は、一休バケーションレンタルへの掲載になりますので、独占契約はグランピング施設側にとってリスクもあるかと思います。
グランピング集客で検討すべき課題① ~冬季の集客をどうするのか~
グランピング施設の集客上の課題で最も大きいのは、冬季の集客でしょう。
降雪が多いエリアでは、そもそも営業をしないというグランピング施設もあるくらい冬季の集客は難易度が高くなります。
この点については、まず「防寒対応のBBQスペース」、「温泉」、「いちご狩り」、「冬向けの食事プラン」、「薪ストーブ」、「焚き火」などのコンテンツを導入することを検討しましょう。
温泉については、「自家源泉かけ流し」である必要はなく、「運び湯の時間貸しタイプの温泉施設」でも、効果は抜群です。WEBサイト上でも、冬季は、夏を想起させる写真ではなく、ファイヤーピット(焚き火)や薪ストーブ、温泉の画像を中心に入れ替えをすることが重要です。また、フルーツ狩りや農園とのタイアップや自社管理ができるグランピング施設では、イチゴハウス農家との連携やイチゴハウスの整備も検討の余地があります。
イチゴは数あるフルーツ狩りの中でも、圧倒的な集客力を誇りますし、グランピングのオフシーズンである12月~4月が旬になりますので、冬季集客の有効打となります。
グランピング集客で検討すべき課題② ~平日の集客をどうするのか~
冬季の集客と同様に難易度が高いのが平日集客です。GOTOキャンペーンのような特殊な状況下であれば、平日の集客もある程度見込むことができますが、夏休み以外の平日は非常に集客が難しいです。
平日集客については、「まずどんなお客様が平日に旅行ができるのか」を考える必要があります。平日に旅行に行ける層となると、「仕事をリタイアしたシニア層」、「サービス業で平日が休みの会社員」、「9月であれば、休暇が長い大学生」などが挙げられます。
グランピングでは、シニア層を集客するのは、なかなかハードルが高いです。
現実的には、「休みの長い大学生」を3月や9月にはターゲットに考える必要があります。また、意外なターゲット層として未就学児童を育てるママ友グループも平日集客できる可能性があるターゲットです。特に人口の多い大都市からアクセスがよいグランピング施設はうまくいく可能性が高くなります。
グランピング集客で検討すべき課題③ ~団体客の集客ポイントを理解する~
グランピング施設には、キャンプ場と同様、多種多様なグループ客からの問い合わせがあります。学校関連、社員旅行、塾や習い事のイベント、大学生のサークル、各種同好会などから、意外と多くの問い合わせがあります。この団体客の集客はとても重要です。なぜならば、「団体客は土曜日以外の宿泊を希望するケースがほとんどである」というのが理由です。
団体客を集客するためには、「全員でBBQができるスペース」、「雨天でも対応できるアクティビティや食事プラン」、「団体ならではのオリジナルBBQメニュー」、「皆が楽しめる格安もしくは無料のアクティビティが豊富であること」などが必要です。
管理棟を一から新築する場合などは、大人数が集合してもBBQができるスペースを準備しておくとよいかと思います。
グランピング集客で検討すべき課題④ ~検索エンジン対策をどのように考えるか~
グランピングの集客で特に大切なのが、検索キーワードで上位表示を実現するSEO対策です。理想は、「グランピング+都道府県」で1位~3位に表示されることです。例えば、京都府のグランピング施設であれば、「グランピング+京都」で上位表示できるかがポイントとなります。また、グランピングは半径150㎞前後が移動商圏となりますので、「関東(関西・九州・中四国・東海)+グランピング」というキーワードも重要です。他にも、「グランピング+地名+子連れ(カップル・予約・日帰り・ペット・犬・高級・大人数)など3単語で構成されるキーワード検索にも対応できることが理想です。
一方で、このSEO対策については、現実的には単独のグランピング施設では、上位表示はかなり難しい課題です。WEB事業を本業にしているプロ企業が各エリアのグランピング施設のまとめサイトを作り上位を独占、また「楽天トラベル」や「じゃらん」など圧倒的なSEOパワーを持つサイトが上位表示されているケースが多いからです。
全国グランピング協会の集客支援について
㈱ブッキングリゾートでは、「リゾートグランピングドットコム(https://www.resort-glamping.com/)」というグランピング特化の集客サイトを運営しています。先述したように、1施設当たりの送客力が強く、ほとんどの掲載グランピング施設で大手OTAを上回る送客数を実現しています。
2021年には、これから開業するグランピング施設を中心に掲載施設数は70~80施設に増加する予定で、未対応であった九州エリアや北海道・東北エリアも掲載がスタートします。
既に2020年には、関西・東海エリアでは、グランピング業界初のテレビCMも実施しており、2021年には、関東・九州でもテレビCMの実施を予定しています。リゾートグランピングドットコムでは、グランピングに特化しており、掲載施設数が少ないこともあり、個別の細かいフォローが可能なことが特徴です。冬季集客のプランづくりのアドバイスや写真素材の手配を無償で対応しており、売上が大幅に伸長したグランピング施設の事例が豊富にあります。
また、㈱グランシーズでは、業界情報発信や施設プロデュースや開発支援を専門に行っています。㈱グランシーズの運営する「~グランピングをもっと楽しむWEBマガジン~グランピングスタイル(https://glamping.style/)」では、「グランピング+関東(関西・東海)+子連れ(カップル・日帰り・ペット・海・川遊び・大人数・デート等)の3単語の検索結果で軒並み1位~3位に表示されており、ハイシーズンには、月間50万以上のアクセス数を獲得しています。
WEB集客サービス情報
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